十九夜様（じゅうくやさま）は，
 女の人を助ける如意輪観音（にょいりんかんのん）のことです。
 おもに，安産（あんざん）の神様（かみさま）として，
 地元の人たちの信仰（しんこう）を集めています。

 毎月旧暦（きゅうれき…むかしのこよみ）の19日の夜に，
 地区の女の人が十九夜様のまわりに集まって
 灯籠（とうろう）やろうそく，線香（せんこう）などをあげました。
 そして，十九夜念仏（ねんぶつ）を唱（とな）えて，
 お産（さん）が軽くすむように祈（いの）ったそうです。

 むかしは，赤ちゃんを産（う）むことが女の人にとって
 生きるか死ぬかにつながる重大（じゅうだい）なことだったからです。