日々の様子

2020年2月の記事一覧

初午の日にちなんで

 栃木を代表する郷土食である「しもつかれ」は毎年「初午」の日に作られますが、今年の「初午」は2月9日(日)の今日になります。学校では、2日早かったのですが、7日(金)の給食に「赤飯」と「しもつかれ」が出ました。ところで、そもそもなぜ「初午の日にしもつかれ」かといえば、まず「初午の日」とは「2月になって最初の午の日」で、この日は稲荷さん(稲荷神社)へ商売繫盛や家内安全等を願ってお参りに行く日なのだそうです。これは全国の稲荷神社の総本宮である京都の伏見稲荷大社が711(和銅4)年の2月の初午の日に創建されたとされていることに由来します。「お稲荷さん」へのお供え物といえば「油揚げ」や「稲荷寿し」が一般的ですが、栃木など北関東の一部の地域では、赤飯と一緒に「しもつかれ」をお供えしたことから「初午の日の行事食」となったようで、江戸時代中期、天明の飢饉(ききん)の頃(1781~1789)が始まりと伝えられており、稲荷神社の祭りである初午とはいえ、食材が乏しい中で考え出されたものが、残り物を巧みに利用した「しもつかれ」であるとされています。給食で出された「しもつかれ」は本来のものとは見た目も味もかなり異なり、子どもたちでも抵抗なく食べられるようなものに工夫されています。