簗瀬小NEWS

なぜ,そろえるのか

7月12日(金),昇降口のくつそろえと雨傘収納の状況です。雨の日の登校時は,子供たちもすることが多くひと苦労です。さて,傘を閉じるのは,次の人が傘を入れやすいように,自分の傘で友達が濡れないようにという配慮です。とりわけ多くの人数で傘立てを使う学校では,みんなが丁寧に収納することで,下校時も速やかに自分の傘を取り出すことができるようになります。 自分にとってもその方が始末がよいのはもちろんです。靴も同様です。本校の靴箱は構造上3人でスペースを使います。そのため,各自が番号シールに中心を合わせ,かかとを揃えて置くと効率もよくなるのです。このように物を整えることは他者への配慮であり,また,結果的に安全も確保することにつながります。もし,傘も靴も乱れていたならば,心も乱れ,自分もそうしてよいのだと判断してしまうと思います。割られた窓ガラス を放置しておくと,さらに割られる窓ガラスが増え,街が荒廃していくという,御存知の「割れ窓理論」は学校にも当てはまると考えています。実験や検証データはありませんが,乱れが顕著に表れるのが靴箱だと考えます。靴箱を見ればその学校や学級の様子が分かるとも言われているのです。靴を整えるわずか数秒ですが,「学校モード」「勉強モード」のスイッチが入るのです。つまり,切り替えです。靴や傘の 乱れは,スイッチが上手く入っていないことの表れかもしれません。登校前に何かあったのか,寝坊して慌てていたのかなど推察できますが,それが学級の靴箱や傘立て全体に伝播しているようであれば危機と捉えるべきです。こんな考え方のもと,毎日の履物そろえ,雨の日の傘については,平常時の児童指導として徹底していきたいと考えています。習慣は人格の形成につながります。とするならば,よい習慣を身に付けることは,よい人格形成につながると考え,くつ揃え,傘揃え,あいさつなどの所作を大事にしていきたいと思います。習慣化まで時間はかかりますが,児童会とも連携しながらじっくり進めていきます。そんな中,低学年生に「くつ揃え名人」を発見しました。中心に靴をそろえ,次に踵のラインを丁寧に揃える。たった数秒ですが,見事な切り替えです。こんな名人の姿勢は必ず伝播すると信じます。また,学年やクラスによってはボランティアが活躍しています。こちらもきっと伝播するものと思います。そして,学校業務担当は,靴が揃う環境づくりとして昇降口の砂を掃いていました。大人の仕事は,環境を作ってあげることです。ファインプレー!