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お知らせ

お知らせ 宮っ子ランチ

11月7日の給食は「宮っ子ランチ」でした。「宮っ子ランチ」は,私たちの住む宇都宮の特産品や文化など宇都宮の良さを知ることのできる給食です。本日のメニューは、「将軍様もにっこり献立」(麦なしごはん、牛乳、モロのから揚げ、切干大根とほうれん草のポン酢和え、船頭鍋、にっこり(梨))です。

  本日のメニューの説明です。

江戸時代,鬼怒川は東北地方と江戸を結ぶ物流の大動脈として整備され,宇都宮にも鬼怒川沿いに河岸がつくられてたいへん賑わいました。年貢米を江戸に送るなど,鬼怒川が物資の運搬に重要な役割を果たしていました。

汁物は,「鬼怒の船頭鍋」です。「鬼怒の船頭鍋」は,江戸へ物資を送る船を操る船頭さんたちが地元の食材をふんだんに使って食べていたと考える料理を復元したものです。「鬼怒の船頭鍋」には,「江戸時代に大変貴重だった油は使わない。」「地場産の野菜を使う。」「鬼怒川で当時ふんだんに取れた鮭を使う。」という3つのこだわりがありますが,給食では,野菜が苦手な人も食べやすくするために,油で炒めてからだし汁に加えています。また,上り鍋と下り鍋の2種類があります。上り鍋は,川の流れに逆らって,上流へと船を進める体力を維持するために腹持ちのいい小麦粉のほうとう風みそ味で,下り鍋は,川の流れを利用して江戸へ向かう下りは,体力の消耗が少なくて済むので,そば粉のほうとう風しょうゆ味です。今回は,みそ味の上り鍋です。

モロの唐揚げに使われている「モロ」はサメの一種です。サメは腐敗しにくく,冷蔵技術の未発達な時代にあっては貴重な海の鮮魚でした。その腐敗の遅さが内陸部までの流通を可能にしました。海なし県ゆえにサメを食べる食文化が根付いていました。

「切り干し大根のポン酢あえ」に使われている切り干し大根は,江戸時代から食べられてきた保存食で,冬の交通の便が悪くなる北関東では重要な食品源でした。

デザートは今が旬の「にっこり梨」です。にっこりは1984(昭和59)年に栃木県農業試験場において,「新高」に「豊水」を交配して生まれ,1996(平成8)年に品種登録されました。にっこりの名前は栃木県の名所「日光」からきています。

もちろんごはんは,宇都宮産の新米です。

この献立は,鬼怒川が物資の運搬に重要な役割を果たしていたことを伝えるとともに,食材をおいしく食べるための先人の知恵を知ることのできる献立です。栄養たっぷりな地元のとれたて食材をしっかり食べて,元気な体を作りましょう。

栄養士の先生、調理員の皆さんが心を込めて作ってくださいました。ごちそうさまでした!