2020年4月の記事一覧
木本類(もくほんるい)
植物の仲間分け(分類)にはいろいろな方法があり,草か?木か?という分け方もあります。今回は木(木本類)についてです。
南校舎玄関前の植え込みに白い花が咲きました。

この花は,シロヤマブキ(Rhodotypos scandens)と言います。オレンジがかった黄色のことを山吹色(やまぶきいろ)と言いますが,そのヤマブキ(Kerria japonica)とは同じバラ科ですが,「属」が違います。名前にヤマブキとつきますが,ヤマブキの白色花種ではありません。花びら(花弁)は4枚あり,花後に黒い実が実ります。
南校舎玄関前の植え込みに白い花が咲きました。
この花は,シロヤマブキ(Rhodotypos scandens)と言います。オレンジがかった黄色のことを山吹色(やまぶきいろ)と言いますが,そのヤマブキ(Kerria japonica)とは同じバラ科ですが,「属」が違います。名前にヤマブキとつきますが,ヤマブキの白色花種ではありません。花びら(花弁)は4枚あり,花後に黒い実が実ります。
ゲンゲ
1年生の教材園で珍しい花を見つけました。実はこの花のタネを3年前,教材園にまいておきました。一面にこの花が咲くことを想像していたのですが,ほとんど育ちませんでした。しかし,育った一部の花がタネをこぼして生き残っていたようです。

この花は,別名レンゲ(Astragalus sinicus L.)と言います。みなさんは別名の方が分かりやすかったでしょうか?
この花の蜜ははちみつとして売られていることもあります。最近では少なくなりましたが,田んぼに水をはる前に一面のレンゲ畑にし,レンゲごと土にすきこみます。そうすることで肥料(緑肥と言います)として役立ちます。レンゲなどのマメ科の植物は特殊な生態で,根に根粒菌(こんりゅうきん)が着きます。その根粒菌が空中の窒素(ちっそ)をため込むことができるのです(空中窒素固定)。植物の育ちに必要な養分は,リンと窒素とカリウムですので,わざわざ窒素肥料をまかなくても植物が育ちやすいのです。
この花は,別名レンゲ(Astragalus sinicus L.)と言います。みなさんは別名の方が分かりやすかったでしょうか?
この花の蜜ははちみつとして売られていることもあります。最近では少なくなりましたが,田んぼに水をはる前に一面のレンゲ畑にし,レンゲごと土にすきこみます。そうすることで肥料(緑肥と言います)として役立ちます。レンゲなどのマメ科の植物は特殊な生態で,根に根粒菌(こんりゅうきん)が着きます。その根粒菌が空中の窒素(ちっそ)をため込むことができるのです(空中窒素固定)。植物の育ちに必要な養分は,リンと窒素とカリウムですので,わざわざ窒素肥料をまかなくても植物が育ちやすいのです。
なのはな
春になると鮮やかな黄色い花が広がっている畑があります。その植物は「なのはな」と呼ばれています。
実は「なのはな」というのは,「菜っ葉の花」という意味で,大体はアブラナの花のことを指します。アブラナ科の花は「なのはな」と言われます。下の花の写真を見てください。花びら(花弁)が4枚あり,足し算の「+」のような形にならんでいますので,十字花とも呼ばれます。花のつくりが単純で,花のしくみを知る学習でよく使われます。

アブラナ(Brassica rapa L. var. nippo-oleifera)

オオアラセイトウ(Orychophragmus violaceus)
※ムラサキハナナ,ショカツサイ,ハナダイコンとも呼ばれる。
アブラナは青木先生が,オオアラセイトウは野澤先生が自宅から持って来てくださり,中庭の教材園に植えてあります。来年はこぼれダネで自生するとよいと考えています。
花のつくりを観察してみましょう。小学5年理科でも学習しますので,参考にしてください。野澤先生がピンセットで花を分解してくれました。
アブラナ(写真上側)とオオアラセイトウ(写真下側)の花の分解
写真左はしから,花びら(花弁)4枚,がく(がく片)4枚,おしべ6本,めしべ1本,
それぞれの花粉プレパラート,花
さらにミクロの世界から花粉を見てみましょう。おしべの先の突起(葯:やく)の中に黄色い花粉が入っています。一粒一粒の形は,小学校にある光学けんびきょうででも観察できます。下の写真が学校のけんびきょうで花粉を拡大し,デジタルカメラで撮影したものです。

アブラナの花粉(15×40) オオアラセイトウの花粉(15×40)
似た形の花粉ですね。この花粉がめしべの先に着く(受粉する)と実ができ,中にタネができます。
アブラナの若い葉やくきはおひたしなどで食べられますし,セイヨウアブラナ(Brassica napus)のタネは菜種油(なたねあぶら,サラダ油)として活用されます。アブラナだけでなく,同じような花のつくりの植物は,全てアブラナ科です。よく花をかんさつして見つけてみましょう。
実は「なのはな」というのは,「菜っ葉の花」という意味で,大体はアブラナの花のことを指します。アブラナ科の花は「なのはな」と言われます。下の花の写真を見てください。花びら(花弁)が4枚あり,足し算の「+」のような形にならんでいますので,十字花とも呼ばれます。花のつくりが単純で,花のしくみを知る学習でよく使われます。
アブラナ(Brassica rapa L. var. nippo-oleifera)
オオアラセイトウ(Orychophragmus violaceus)
※ムラサキハナナ,ショカツサイ,ハナダイコンとも呼ばれる。
アブラナは青木先生が,オオアラセイトウは野澤先生が自宅から持って来てくださり,中庭の教材園に植えてあります。来年はこぼれダネで自生するとよいと考えています。
花のつくりを観察してみましょう。小学5年理科でも学習しますので,参考にしてください。野澤先生がピンセットで花を分解してくれました。
アブラナ(写真上側)とオオアラセイトウ(写真下側)の花の分解
写真左はしから,花びら(花弁)4枚,がく(がく片)4枚,おしべ6本,めしべ1本,
それぞれの花粉プレパラート,花
さらにミクロの世界から花粉を見てみましょう。おしべの先の突起(葯:やく)の中に黄色い花粉が入っています。一粒一粒の形は,小学校にある光学けんびきょうででも観察できます。下の写真が学校のけんびきょうで花粉を拡大し,デジタルカメラで撮影したものです。
アブラナの花粉(15×40) オオアラセイトウの花粉(15×40)
似た形の花粉ですね。この花粉がめしべの先に着く(受粉する)と実ができ,中にタネができます。
アブラナの若い葉やくきはおひたしなどで食べられますし,セイヨウアブラナ(Brassica napus)のタネは菜種油(なたねあぶら,サラダ油)として活用されます。アブラナだけでなく,同じような花のつくりの植物は,全てアブラナ科です。よく花をかんさつして見つけてみましょう。
ダンデライオン
さて,下の写真の花は何という名前でしょうか?
ほとんどの方が分かったと思いますが,答えはタンポポです。どこでも見られる花ですが,調べてみるととても奥が深い植物です。小学2年生の国語では,「たんぽぽのちえ」という読み物を使って学習します。「ちえ」とはどのようなものなのでしょうか?
・ タンポポにはいろいろな種類がありますが,よく見られるのは外来種のセイヨ
ウタンポポです。ほかにどんな種類があるでしょうか?
・ 日当たりがよく温暖な場所では一年中花を咲かせます。
・ 花が咲くくきのような部分(花茎:かけい)がとても短い個体ととても長い個体があります。どうしてそのような違いがあるのでしょうか?
・ 草なのに一年中葉が枯れずに生えています。どのような仕組みになっているのでしょうか?
・ タンポポは綿毛が付いたタネができ,風に乗って分布を広げます。また,根を切ってもその根から新しい葉や茎が生えてきます。なぜこれほど生命力が強いのでしょうか?
・ タンポポの根を見たことがありますか?大きなタンポポを見つけたら掘ってましょう。
・ 夜や雨の日は花がどのようになっているのでしょうか?
学校も至る所に生えています。みなさんの家の近くでも探して観察してみましょう。
紫色のベル
ムスカリ(Muscari neglectum )
多目的室の北側の地面にブドウの房のような花が咲いています。これはムスカリという植物です(品種はムスカリアルメニアカム。普通は花壇やプランターに球根を植え,観賞用として親しまれている花です。ではなぜこのようなところに生えているのでしょうか?これは想像ですが,以前花壇やプランターで育てていましたが,土を入れ替えるために球根ごと捨てられたのではないかと思います。それが野生化して毎年芽を出し,花を咲かせているのでしょう。花は根に近い方から咲きます。本校では群生していますので,地面をきれいに彩っています。
多目的室の北側の地面にブドウの房のような花が咲いています。これはムスカリという植物です(品種はムスカリアルメニアカム。普通は花壇やプランターに球根を植え,観賞用として親しまれている花です。ではなぜこのようなところに生えているのでしょうか?これは想像ですが,以前花壇やプランターで育てていましたが,土を入れ替えるために球根ごと捨てられたのではないかと思います。それが野生化して毎年芽を出し,花を咲かせているのでしょう。花は根に近い方から咲きます。本校では群生していますので,地面をきれいに彩っています。