学校の様子

ふわり

 月曜日の朝,本校で長い間飼育していたうさぎが亡くなりました。

 名前は「ふわり」。子どもたちに,もっと親しみをもってもらおうと,2年前に子どもたちから募集して名付けられたそうです。名前のとおり,たてがみのように生えた毛がふわふわのうさぎでした。

 推定年齢は8歳以上。昨年までは年齢を感じさせない動きと食欲を見せ,とても元気でしたが,今年の5月頃から飼育舎の板敷の下から出てくることが少なくなり,昼間はほとんど姿を見せなくなりました。それでも餌は減っていたので,涼しくなったら出てきてくれるようになるかと思っていましたが,先月17日,弱ってぐったりしているところを発見されました。後足が不自由になっていました。

 飼育場所を職員通用口に移し,4年生の飼育当番と職員がかわるがわる世話をして,一時は元気を取り戻しましたが,やがて前足で体を支えることもできなくなり,最後は4年生の飼育当番が見守る中,眠るように息を引き取りました。食欲は最後まで衰えませんでした。日曜日の午前中には,お皿に山盛りの野菜をきれいに平らげ,その後お皿に入れておいた,さらに山盛りの野菜も,翌朝にはきれいに食べてありました。

 ふわりが亡くなったことは全児童に知らせ,お別れができるように,遺体を職員室前の廊下に安置しました。担任の先生とみんなでお別れに来たクラスもありました。1人,2人でそっとやって来て,黙って手を合わせていく子,頭を下げていく子の姿がガラス越しに見えました。昼休みにはたくさんの子がお別れに来てくれました。ふわりは人なつこい方ではありませんでしたが,たくさんの子ども達に愛されていたのだと改めて実感しました。

 本日の昼休み,子どもたちがいつでも会いに行けるようにと,校庭からよく見える飼育舎の庭の一角に埋葬しました。たくさんの子どもたちが立ち会ってくれました。

 ふわりの飼育場所を移して半月あまり。職員室でふわりのことが話題に上らない日はありませんでした。思い返せば,長期休業中の職員室でも,ふわりのことがよく話題に上っていました。ふわりが海道小学校で過ごした日々が幸せだったかどうかは分かりません。でも,ふわりと一緒に過ごせた子ども達,私達は本当に幸せでした。