学校日記

宮っ子ランチ夏バージョン「平和を願って大いちょう献立」

 宇都宮市の特産品や文化など宇都宮の良さを知ることのできる「宮っ子ランチ」。今日は、夏メニュー「平和を願って大いちょう献立」です。黙食の時間に、学校栄養士が、夏メニューについて放送しました。

【今日のお話から】

宇都宮市は,太平洋戦争の末期(1945年)にアメリカ軍により空襲を受けて,市街地の大半が焼かれ多くの市民が亡くなりました。戦後も苦しい生活が続き,小学校での子どもたちの様子も「雨具も無く震えるムシロ小屋,一日わずか一食の学童」と伝えられるなど,衣・食・住が不足していました。しかし,市民の強いエネルギーにより復興が進められ,現在のように家やお店などが建ち並ぶまでに発展しました。

 戦時中や戦後の時期は,白米はとても貴重な食べ物で,ひえやあわなどの雑穀を食べたり,さつまいもやかぼちゃを混ぜたり,おかゆにして量を増やしたりしていました。

「十六穀ご飯」には,麦・黒米・押麦・もちきび・もちあわ・胚芽米・アマランサス・うるちひえ・玄米胚芽・赤米・大豆・黒豆・小豆・はと麦・たかきび・もち米の16種類の雑穀が入っています。

「宇都宮餃子」は全国的にも有名ですが,戦時中,中国にいた陸軍の兵士たちが,終戦後に宇都宮に本場の餃子の味を持ち帰ってきたのが始まりといわれており,餃子に使われる豚肉・にら・にんにくなどの材料が全て地元で手に入ったことと,食糧不足の中でスタミナのつく食材が多く使われていたことから,人気が出て広く食べられるようになったという歴史があります。

「大いちょう汁」は,宮っ子ランチのために作られた料理です。市役所前のシンボルロードにある大いちょうが空襲により黒焦げになってしまったそうですが、次の春に芽吹き,復興のシンボルとして人々の心の支えとなりました。その「大いちょう」にちなんで,いちょうの形をしたかまぼこ,いちょう切りにしたにんじんや大根を入れた汁物です。

「からしあえ」には宇都宮市でたくさん生産されている,もやしやきゅうりが使われています。

 また,全国第2位の生産量を誇る牛乳と,新緑をイメージした,夏から秋にかけて旬になるマスカットを使ったゼリーがデザートです。

【宮っ子ランチ夏メニュー「平和を願う大いちょう献立」】

16穀ご飯、牛乳、宮っ子ランチ餃子、からしあえ、大いちょう汁、マスカットゼリー