にほんご教室の学習

〇サバイバル日本語

  日本の学校生活や社会生活について必要な知識を身につけ,日本語を使って行動する力の育成を目指します。生活を送る上で,すぐに必要とされる言葉(挨拶や体調を伝える言葉,日付の言い方,身の回りの物の名前など)を取り上げて学習をします。また,学校生活や社会生活を円滑に送れるように,登下校の仕方・掃除の仕方・給食当番などのルールについても体験を通して学びます。

 

〇日本語基礎

生活に密着した語彙の習得をし,日常生活でのコミュニケーション能力を高めることを目指します。日本語の基礎的な知識や技能(「発音」「文字・表記」「語彙」「文型」),学校生活や教科学習に参加するための基礎的な力を身につける学習をします。

文字と音が一致するように平仮名やカタカナの読み書き,絵や写真の支援を得て短い文を読んだり,自分の経験したことを簡単な文で書いたりする練習などをします。名詞文⇒動詞文⇒形容詞文と,基本的な文型から段階的に長い構造の文型の読み書きができるように学習をします。

 

〇技能別日本語

「聞く・話す・書く・読む」の4技能をバランス良く学習します。まとまった内容を聞いたり話したりする力・目的を持って話し合いをする力や議論する力・文章を書いたり読み取ったりする力が身につくことを目指します。1つの技能を学習したり,組み合わせたりして,特に苦手としている技能を学習します。

「聞く」活動では,読み上げる文章を聞いて内容を理解したり,メモを取りながら聞きいたりする学習などをします。「話す」活動では,よく使われる単語や定型表現を使って話したり,聞きなれた言葉を組み合わせて,自分自身のことや身近な出来事について,単文を使って話したりします。「書く」活動では,順序に沿って簡単な文章を書いたり,習得した単語や定型表現・基本文型などを使って,連文(2,3文) を書いたりします。「読む」活動では,文章を読みながら語彙や表現,文法などを確認したり,目的に応じた読み方(文章の大まかな内容を把握,必要な情報を探し出す)の練習をしたりします。

〇教科と日本語の統合学習(JSLカリキュラム)

 日本語を学ぶことと教科内容を学ぶことを一つとして構成します。日本語学習から在籍学級での教科学習につながるように学習をします。「日本語で学習活動に参加する力」が身につくように,日常生活で使う日本語だけでなく,教科学習に必要な用語や表現,思考スキル力の習得を目指します。体験したことを日本語で表現したり,学習の過程やその結果を日本語でまとめたり,学習したことを他の子どもたちに向けて日本語で表現したりといったように,日本語による「学ぶ力」が身につくように学習をします。

   

※学習を進めるにあたり,教育委員会,日本語講師(母語指導者),国際交流協会(日本語支援ボランティア)などの関係諸機関と連携しながら支援します。