「節分の日」メニューでした
『日本文化いろは事典』によると「節分」は「せち分かれ」とも言い,本来季節の変わり目,すなわち立春・立夏・立秋・立冬の前日を指す言葉です。特に現在は立春の前日(2月3日)を「節分」と言い,豆をまいて悪疫退散や招福の行事が行われます。節分の日は,豆まきをして「鬼(邪気)」を払います。豆まきには悪魔のような鬼の目"魔目〔まめ〕"にめがけて豆を投げれば"魔滅〔まめ〕"すなわち魔が滅するという意味があると考えられています。これらの意味から、豆は鬼を払う道具でありながら,鬼そのものととらえられていたようです。そのため、節分の豆まきの際は鬼である豆を家の外に投げながら「鬼は外」と唱えます。豆まきの他、鬼を払うため鬼が嫌う柊〔ひいらぎ〕の枝に鰯〔いわし〕の頭を刺したものを戸口に立てておいたり,炒った大豆を年の数だけ食べるなどの習慣が現代も続いています。また、古来鬼は"陰〔おに〕"と言われ、姿の見えない災いなどを総合的に指す言葉でした。しかし,陰陽五行説(※)の考え方を用い占いを行うようになり,鬼は「毛むくじゃらで身のたけが高く、赤や青色の皮膚をしており,筋肉質で丑寅〔うしとら〕の方角から来る」などの具体的な形に変化したそうです。
※…中国の春秋戦国時代に発生した陰陽思想と五行思想が結び付いて生まれた思想のこと。
本日の給食では,豆は豆でも「丹波黒豆の炒り豆」が出ました。黒豆は大豆の仲間で,栄養価は大豆とほとんど同じで,良質なたんぱく質を含んでいます。カロリーは,一袋5グラムで約20キロカロリー,ヨーグルト1カップの半分くらいの熱量がありました。確かに,栄養価は高いと言えます。柊〔ひいらぎ〕の枝に鰯〔いわし〕の頭を刺す風習から,「いわしのごまみそ焼き」が出ました。焼きと言っても,甘露煮のようになっており,柔らかくて骨まで食べられました。総カロリーは,894キロカロリーで今月6番目に高いカロリーでした。