戸祭小の自然観察

カラスとスズメ(似ている植物パート3)

 鳥類のカラスとスズメは校庭でもよく見られますが,雑草の名前にも「カラス」と「スズメ」が付く物があります。
  カラスノエンドウ(Vicia sativa subsp. nigra ヤハズエンドウとも言われる)とスズメノエンドウ(Vicia hirsuta)です。エンドウという名前の通りマメ科の植物です。カラスノエンドウは,花の後に枝豆のようなさやができ,熟すとだんだん黒くなります。その色がカラスの色と同色であることから名づけられました。スズメノエンドウは,花もさやも小さく小さな鳥に例えて名づけられました。ほかに,カラスウリとスズメウリも大きさを比較して名前が付けられました。
 さて,自然は不思議なもので形は似ているにもかかわらず,カラスノエンドウほど大きくなく,スズメノエンドウほど小さくない種類があります。なじみのある中型の鳥が思い浮かびますか?名づけようとした人も思い浮かばなかったのかもしれません。カラスとスズメの中間であることから,カラスの「カ」とスズメの「ス」を取り,その間を意味する「間(マ)」を使ってカスマグサ(Vicia tetrasperma)と名付けられました。
 戸祭小では,カラスノエンドウは見つけました。スズメノエンドウは,今年別の所で見つけて来て移植しました。カスマグサはまだ見つけられていません。見つけた方はぜひ教えてください。

  
    カラスノエンドウ