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環境学習をしました

地球温暖化について考えました

 この地域には,地球温暖化対策地域協議会(MEAK(ミーク)の会)という組織があります。この会は
環境省に登録された団体で,日常生活における温室効果ガスの排出抑制等に関して,必要となるべき措置について協議し,具体的に対策を実践することを目的として組織された団体です。
白沢の清水映夫さんを会長に,地域の方々がメンバーとなって活動しています。
 本校では,5年生の総合的学習で環境の学習を行いますが,今回は地球温暖化について学習しま
した。当日は理科室で,2組が2校時に,1組が3校時にと別々に2回実施していただきました。

 
  

 まず,この理科室の窓から外の炭酸ガスの量を測ってみました。約0.03%でした。次に理科室の中の量を測ってみると約0.07%でした。私たちの吐く息によって炭酸ガス量が少し多くなっていることが分かります。

 

 
 それでは,私たちの吐く息の中には,どのくらいの炭酸ガスが入っているのでしょうか?ビニール袋の
中に息を入れ,班ごとに測ってみました。
  
  

 個人差があるので値はまちまちなのですが,約0.3%でした。空気中の炭酸ガスの量から比べると,
10倍高いことが分かります。
 こんな高い炭酸ガスを,地球上の人たち全員が吐き続けていたら,すぐに温暖化になってしまうのでは?という質問がありました。では,なぜそうにならないのでしょう?次にこんな実験をしました。
 ビニールで覆った植物に,息を吐きかけます。そしてそれを日向に約20分間置いておきます。するとどうなるでしょうか?

  
 その20分間待つ間,物が燃えた後の炭酸ガスの量はどうなるのでしょうか?
ろうそくに火をつけて,PETボトルをかぶせます。するとPETボトルの中に酸素が消費され,炭酸ガスが増加し,ろうそくの炎がやがて消えます。その時の炭酸ガスの量を測ってみました。
  
 どの班でも0.3%以上の濃度を示しました。 
 
 さあ,いよいよ植物を覆っているビニールに入れた炭酸ガスの量を測ってみましょう。予想がどうかな?増えてる?減っている?変わらない?
  
 結果は,だいたい0.1~0.2%と,炭酸ガスはみごと減っていたのです。
 すなわち植物は,光合成といって,光と炭酸ガスを使って酸素を作り出しながら,自らの養分を作り出しているのです。この働きによって,私たちが呼吸や生活の中で作りだした炭酸ガスを,植物が吸収してくれているのです。
  
  

 地球の大気は,約78%の窒素,約21%の酸素,アルゴンが0.9%,そして約0.03%の二酸化炭素(炭酸ガス)によって成り立っています。そのたった0.03%の炭酸ガスが,昨今の私たちの生活に必要なエネルギーを生み出すために,燃やしてる化石燃料(石油,石炭など)により徐々に増え始め,それより引き起こされる温暖化が大きな問題となっています。
 このまま温暖化が進むとどうなるのか?世界中の科学者がそれを研究しています。その内容の一部を紹介すると・・・
 ・気温が上昇すると,大気中の水蒸気量が増加し,降水量が増加。
  ⇒豪雨
 ・気圧配置がこれまでと変わり,異常気象が増加
  ⇒偏西風の蛇行(今年の寒さ・近年の猛暑⇒旱魃,熱帯雨林の乾燥化)
  ⇒海水面温度の上昇⇒猛烈な台風⇒暴風雨,高潮
  ⇒竜巻の発生
 ・南極の氷が解ける,氷河の氷が解ける,海水の膨張⇒海水面の上昇
 ・沿岸部の浸水被害⇒漁業・農業に被害
 ・生態系の変化⇒生物の減少・絶滅⇒食料事情の悪化
 ・健康被害⇒マラリアなどの拡大
 などがあげられます。炭酸ガスの急激な増加が,私たちの生活にどれだけ悪い影響を及ぼすのか,
考えるとちょっと恐ろしくなります。
 

でも,今日からそうならないようできることがあります。それは,夏休み,そして冬休みに皆さんに実施
してもらった「ストップ温暖化アクション」をこれからも少しずつでも実施していくことです。
 省エネルギー,もったいない運動が,私たちの地球を救います。明るい未来を子どもたちに,そして
将来の人々につなぐためにも,みんなでできるところからコツコツと続けていきましょう。

 本日は,清水会長をはじめミークの会の皆様,大変ありがとうございました。