前線と出来る雲

温暖前線

温暖前線は寒気団に比べ暖気団の方が優勢なときの前線で, 優勢な暖気団が寒気団の前線面をかけあがるようにして進むことで上昇気流が発生し, 図のように寒気団の上に暖気団が上昇します。
このため,前線から1000kmも離れた北側の上空には巻雲が現れ, 前線に近づくにつれて低い雲となります。
温暖前線と寒冷前線がぶつかる前線上には大気の渦(低気圧)ができやすくなります。
日本の近くでは低気圧の東側にできるのが温暖前線になります。
前線から300kmくらいまでの幅広い場所に雲ができ, 長い時間,雨や雪が降ることが多くなります。


寒冷前線

寒気団のほうが暖気団に比べて優勢なときの前線で, 図のように寒気団は暖気団の下にもぐりこんで前進します。
寒冷前線に近い場所では,寒気団によってもちあげられた暖気団が強い上昇気流をつくり, 積乱雲ができ,短時間のうちに局地的に強い雨が降ることが多くなります。
寒冷前線の通過時には,気温が急激に下がり,風向きも急変して突風を伴い, 雷雨が発生することもあります。
日本の近くでは低気圧の西側にできるのが寒暖前線になります。


閉塞前線

一般的に温暖前線より寒冷前線の進み方の方が速いことから, 寒冷前線が温暖前線に追いついてしまうことがあります。
この時に出来るのが閉塞前線です。
地上はすべて寒気におおわれて,多くの場合,大気の渦(低気圧)はなくなります。
追いついた寒冷前線の後ろ側の寒気が,先行していた温暖前線の前方にある寒気より冷たいときは寒冷型の閉塞前線に,暖かければ温暖型の閉塞前線になります。

停滞前線

暖気団と寒気団の勢力が同じ程度の時に,前線が動かずに停滞することがあります。
同じ位置に長時間停滞することから,長雨が降りやすくなります。
日本では,梅雨の時期に見られる長雨がこれにあたります。
天気予報で耳にする,梅雨前線や秋雨前線はこの前線です。